
団地の都市計画に学ぶ、持続可能な“仕組み“づくり

団地の魅力
好きなものは何ですか?と聞かれたら、1つは「団地」と答えると思います。
子供時代を東京近郊のベッドタウンで過ごし、大人になった現在も生活の拠点を団地に設定している身としては、人生の多くの年数を団地で過ごしてきたことになります。私にとって団地とは故郷であり、ある種の信頼の象徴であり、他でもない生活の基盤でした。あまりにともにあり過ぎたため、その魅力を言語化する機会がこれまでありませんでした。

団地という計画住宅が持つ力
かつて高度経済成長期、日本の都市部では深刻な住宅不足が続いていました。その解決策として登場したのが「団地」です。単に集合住宅を並べるだけではありません。道路、公園、学校、商店街――人が暮らすために必要なインフラを一体的に計画し、一つの街として設計された“仕組み”でした。
団地の魅力は、単なる住居を超えた「計画性」にあります。水道・電気・交通動線を含めた都市計画、同じライフステージの家族が集まるコミュニティ設計。これらが相まって、建設から半世紀以上たった今も多くの団地が地域に根づき、生活の舞台であり続けています。
しかし、団地はただ時を重ねただけではありません。大規模修繕や建て替え、多世代交流スペースの整備など、未来を見据えた再生を繰り返してきました。築40年を超えてもなお機能し続ける背景には、初期の段階での緻密な設計と、運用・改修を重ねてきた柔軟さがあるのだと考えています。

計画と運用――仕組みづくりにも通じる視点
この団地のストーリーは、私たちが手がけるWebサイト制作やシステム開発と重なります。Webサイトもリリースがゴールではなく、長く使い続ける「街」づくりそのものです。
- 初期設計:団地の都市計画のように、情報設計・UI/UX・システム構成を最初にきちんと描くことで、数年先の改修や機能追加が容易になります。
- 基盤とデザインの両立:インフラ(サーバー、セキュリティ)と見た目(デザイン、ユーザー体験)のバランスが、安心して暮らせる団地と同じく不可欠です。
- 持続的運用:団地が大規模修繕を重ねて価値を保つように、Webサイトも定期的な改善と保守を前提にした仕組みが求められます。
未来へ育てるサイトづくりを
団地が時代に合わせて姿を変えながらも地域に愛され続けるように、Webサイトやシステムも長く機能し続けるためには計画的な設計と柔軟な運用が欠かせません。STUDIO MIRAIでは、この「都市計画的視点」を大切に、単なる見た目の美しさだけでなく、長期的に育てられるコンテンツをお客様と一緒に作り上げます。